pepsiのブログ@hatena

-動物と人とのより良い未来のために-

あなたはどっち派?動物愛護、それとも動物福祉?-2


 

関東には春到来です。学校のうさぎ小屋の周りでもよく見かけるハコベですが、いたるところでのびのびと育っています。そしてこのハコベ、動物たち大好きなのです。果物なんかよりも好きかもしれません。もし近くの学校で休日誰も見てあげる人がいなかったら、ぜひこの草を摘んで小屋に差し入れてあげて下さいね。(それを禁止する面白い看板を見かけたので、次回改めてご紹介しますね。)
ただ今回の福島の事故以来、雨水の多く溜まる場所に生えたものは避けた方が無難でしょう。。。東海以西は問題ないでしょうが。。。


さて、前々回の記事では、動物福祉が動物愛護とどう違うのかざっとご紹介したのでした。

今回は、その続編で、動物福祉の基本概念をもう少し具体的にご紹介します。

ちなみに、現在私は動物愛護協会にも動物福祉協会にも属しておりません。いずれ近いうちに会員にさせていただくこともあるかもしれませんが。。。(会期が毎年4月~翌年の3月なのです。)また、2011年にはあろうことか、動物福祉協会で会計上の不正が発覚したと報じられたことがありましたが、現在は会計にしろ組織にしろ、より透明性を強調して再発防止はいるようです。何にせよ、組織が大きくなるといろんなことが起こるのは世の常ですね。。。

さて、話を元に戻すと、本当は今日は動物福祉の実践編で、タイトルも決めてたんですが、動物福祉について読者の皆さんと基本的な概念をもう少しさらっておく必要がありますので、動物福祉協会の、「動物福祉について」という項目から、まずその概要をご紹介させていただくことにしました。ここをきっちり押さえておかないと、「可哀そうだから」とか「ひどい」とか感情だけで物言ってると勘違いされてしまうので(もちろん感情の言ってることは全く正しいですし、人が動くのはむしろそういった感情によるものの方が大きいのですが)、敢えて遠回りのようですが、ここはきっちり理論武装しておく必要があるのです。

詳しくは、こちらに飛んでいただいても良いのですが、ごく簡単に(基本概念から逸脱しないよう気をつけながら)ご紹介しますと。。。

動物福祉とは。。。

「動物が精神的・肉体的に充分健康で、幸福であり、環境とも調和していること」だそうです。以下この概念を補足しますと。。。

「動物も人間も命あるものであり、感覚があります。人間以外の動物の基本的ニーズ(生理的、環境的、行動的、心理的、社会的)は人間と共有しています。飼育下あるいは人間によって制限されt環境にいる動物たちは、これらのニーズを自身で満たすことは出来ません。ですから、人間にはそのような動物ができる限り快適に、できる限り苦痛をうけずに生活できるようにする義務と責任があります。」

より具体的には、動物には次の5つの自由が与えられ、動物の責任者はそれらを確保し保障する義務がある、となっています。

5つの自由とは。。。

1、飢えと渇きからの自由
  (適切かつ栄養的に十分な食物が与えられているか?)
  (いつでもきれいな水が飲めるようになっているか?)

2、不快からの自由
  (動物にとって適切な環境下で飼育されているか?)
  (清潔か?)
  (風雪雨や炎天を避けられる快適な休息場所があるか?)
  (ケガをするような鋭利な突起物はないか?)

3、痛み・傷害・病気からの自由
  (病気にならないように普段から健康管理・予防はされているか?)
  (痛み、外傷あるいは疾病の兆候を示してないか?そうであれば、診療され治療されているか?)

4、恐怖や抑圧からの自由
  (動物に恐怖や精神的苦痛(不安)や多大なストレスがかかっていないか?またその兆候を示していないか?そうであれば、原因を確認し、的確な対応が取れているか?)

5、正常な行動を表現する自由
  (動物が正常な行動を表現するための十分な空間・適切な環境が与えられているか?)
  (その習性に応じて群れあるいは単独で飼育されているか?離すことが必要である場合には離されて飼育されているか?)

ほらほら、あの小学校に限らず、上の5つから逸脱してしまう飼い方のところは山ほどあるのではなでしょうか?

昨日ご紹介した熊谷にあるペットショップは、この中のほぼ全てを満たしていないことはあの写真を見れば明らかです。

ちなみに、ケージを縦にたくさん積んだまま掃除を怠り不衛生な環境で飼育したことで発生したのが「鳥インフルエンザ」のそもそものだと、今日アメリカ人の女性から教わりました。

あのまま夏を迎えたらどうなっていたか。。。いえ、もう何度も夏を過ごして来たに違いないのです。。。本当に劣悪な環境で。。。生きてた方が不思議なくらいです。うさぎが物言わぬと思って。。。どんなにつらい環境だったか。。。だいたいうさぎの目は大きいので、アンモニアなどが回りにあると眼病にすぐやられてしまうのです。それを。。。

小動物愛好家のブロガーさんがおっしゃってましたが、高齢者とガキには動物飼わせるな!って。
もっともな話です。この6年半、複数の小学校での飼育を見させていただきましたが、うっかり金曜日に水とえさをあげ忘れて帰ったりはしょっちゅうでしたし、それを監視しない教職員にも動物福祉の考え方はほとんど皆無と言って良いと思います。無責任にもほどがあるんです。

だから、今回、地元の小学校で新しく動物飼うって言わないで下さってるのは、何も彼らのためではないと思います。全ては無責任な飼い方されて犠牲になる動物を減らすため。。。

そんなに飼いたければ自宅で大事に飼ったらいいんです。

最上の選択だと思います。学校の意見に賛同します。

次回は、いよいよ、近所の学校の動物の小屋で見かけた「面白い看板」について。。。3部作の3番目です。お楽しみに(^^♪


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